研究者が警告 2022年に二酸化炭素排出量がパンデミック前のレベルに復帰

英国グラスゴーで開催されている気候サミットでグローバル・カーボン・プロジェクトの国際的な専門家らが発表した報告では、多くの国々の経済が再興することで、有害物資の排出量は2022年にはすでに5%増加し、それによって新型コロナウイルスのパンデミックスが始まる前に観測された数値に復帰すると指摘する。英国誌『ネイチャー』が報じた。
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専門家らは、新型コロナのパンデミック時における二酸化炭素の世界的な排出量の急激な削減は、政府機関の規制措置によって引き起こされたが、2021年の年末までに実質的に水の泡になると指摘する。予想によれば、この1年で化石燃料の燃焼による二酸化炭素の排出は、364億トンに達し、2020年比で4.9%増加する。ネイチャー誌によれば、専門家らは、その原因の1つが中国とインドの石炭需要の高まりであると見ている。同誌によれば、同様にグローバル・カーボン・プロジェクトの専門家らは、土地利用の傾向を予想することが困難なことから、新たな放牧地や住宅建設を目的とした土地開発のため、森林伐採が進んでいることを懸念している。
同プロジェクトの報告では、化石燃料による二酸化炭素の排出は2020年に5.4%減少したが、それはパンデミックに関する規制でレストランや工場が閉鎖され、航空機が飛ばず、また、国境が閉じられたことに起因すると強調している。しかし、研究者の多くは、排気量は以前のレベルに戻ると予想している。多くの場合、こうした水準への復帰の速度は、政府がクリーンエネルギーに対して講ずる計画次第となる。専門家らによれば、電気エネルギーの需要回復は、現在のところ基本的には化石燃料によって補われているという。
通信社「スプートニク」は以前、炭化水素燃料の使用により大気中から二酸化炭素を抽出する世界最大の工場がアイスランドに開設されたと報じている。
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