治療せずにHIV完治 世界で2番目の症例 アルゼンチン女性

米国人医師らが医療の力を借りずにHIVウイルスから自然に快癒した、世界で2番目の症例を発表した。自然治癒したのはアルゼンチンのエスペランサ在住の30歳の女性。女性は2013年に自分がHIVに感染したことを知った。この症例は医療専門誌「Annals of Internal Medicine」に掲載されている。
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同誌によれば、この女性の身体は医療の助けも、骨髄移植も受けずにHIVウイルスを除去し、自然に治癒していた。
HIVの陽性反応が出て以来8年、女性は発病することはなかったため、妊娠中をのぞいて抗ウイルス剤は服用しなかった。女性は2020年3月には健康な女児を出産している。
身体上の特性から、長期間薬を服用しなくても健康に被害も受けないHIV患者は「エリート・コントローラー」と呼ばれる。エリート・コントローラーの割合は極めて低く、HIV陽性者の0.1~2.5%に過ぎない。
エスペランサ在住のこの女性の症例の前に、やはり治療をせずにHIVから完治した例は1例だけ報告されている。自然治癒したのは米サンフランシスコ在住の67歳の女性で、この女性の場合、HIVの感染期間は30年間と長かった。
この2人の前にHIVから完治した例は、骨髄移植を受けた患者の例しか報告されていない。
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