ルーニー氏は、アブダビ国際石油展示会・会議(ADIPEC)の場でCNBCのインタビューに応じ「石油とガスが今後数十年にわたってエネルギーシステムに残ると述べるのは通俗的ではないかもしれないが、これが現実だ」と語った。
ルーニー氏は、国際エネルギー機関(IEA)の報告書「ネットゼロ」によると、世界の石油依存は2050年までに完全にはなくならず、石油の供給は依然として日量およそ2000万バレルになると強調した。
またルーニー氏は、再生可能エネルギーへの移行に積極的に取り組んでいるものの、今後も炭化水素は重要な役割を担うとの見方を示し、この状況では、化石燃料の採掘と処理のバランスを取り、炭素排出量を削減するのがより適切だと述べた。同氏はまた、価格の上昇を防ぎ、市民が再生可能エネルギーへの移行に反対しないようにするために、石油とガスの供給を急減させてはならないとし、エネルギー市場で代替エネルギーの供給を拡大する際には、消費者の需要と利益を考慮する必要があると指摘した。
なお、CNBCによると、BPは再生可能エネルギー分野での活動を積極的に展開しており、国際海運の2050年までの脱炭素化への行動を要請する提言「Call for Action」を呼びかけている約150社のうちの1つ。
米国金融機関「バンク・オブ・アメリカ」のアナリストは今月、世界的なエネルギー危機により、石油とガスの価格が高騰すると予想した。
関連ニュース