イタリアで火山活動が活発化 島民は夜間のみ避難

イタリア・シチリア島の北に位置するヴルカーノ島の約300人の住民は、火山から二酸化炭素が放出されるため、22日以降自宅で夜を過ごすことができなくなる。ヴルカーノ島を含むリーパリ市のマルコ・ジョルジアンニ市長が発表した。
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先に、シチリア島のネロ・ムスメチ知事は、ここ数週間の火山活動を受け、ヴルカーノ島に非常事態を宣言した。宣言は23時から6時まで、港湾地区および隣接する地区の住民を対象に30日間有効となる。
Facebookに投稿された動画で、ジョルジアンニ市長は「我々は避難してはいないが、約300人が移動している。最新の情報に備えた健全な動きである」と述べた。
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ジョルジアンニ市長は、ヴルカーノ島の住民は、日中は「必要な予防措置を講じて」通常の生活を送るものの、「夜になると、危機的な状況に適切に対処することは不可能だ」と語った。また、以前は80トンが標準と見なされていた火山の噴出量は、現在は1日あたり480トンにおよぶと指摘した。
市では、家族の人数に応じて仮の宿泊施設のための費用が支給される。独身の市民は月額400ユーロ(約5万1000円)、4人以上の大家族は800ユーロ(10万3000円)を受給する。地元紙によると、多くの住民はすでに友人や親戚の元へ、あるいは島内の別宅に一時的に避難した。
イタリア国立地球物理学火山学研究所パレルモ支部のフランチェスコ・イタリアーノ支部長によると、ガスが蓄積することにより「有害な熱や臭いが発生するレッドゾーンに留まるのは危険だ」という。
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