トルコの通貨が暴落、大統領が財務大臣を更迭

トルコのタイイップ・エルドアン大統領は通貨のリラが過去1年間の間で40%以上も下落した事態を受け、国庫・財務大臣を更迭した。大統領令は政府系メディア「レスミ・ガゼテ新聞」に掲載された。
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大統領令によると、ルトフィ・エルバン国庫・財務大臣に代わって、新しくヌレッディン・ネバティ副国庫・財務大臣が就任する。
トルコのリラは12月1日午前、中央銀行による追加の金利引き下げが発表されることを受けて、再び大幅な下落を記録し、1ドル13.71リラまで下落した。これを受けて中央銀行は「不健全な価格設定」を理由に為替介入を行った。
トルコの通貨はここ1年あまりの間で45%も下落し、11月23日には16%という記録的下落を経験し、その下げ幅は過去20年間で最大となった。
中央銀行は金利を16%から15%に引き下げる決定を下し、その後エルドアン大統領はテレビ向けの演説で更に金利引き下げを行う姿勢を示した。これにより行き過ぎたインフレを阻止するとしていた。
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先に野党はエルドアン大統領を批判した中で、政府には現状に対応する力がないとし、リラの暴落を背景に大統領選と議会選の早期実施を要求していた。
これに対して、エルドアン大統領は要請を退け、大統領選、議会選ともに予定通り2023年6月に開催すると発表していた。
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