同機関の報告によれば、2021年11月の食品の平均価格指数は134.4ポイントとなり、10月指数の1.2%高に、2020年10月比では27.3%の増加となった。この指数によりもっとも必要とされる食料品の世界的な価格変動の追跡が可能となるが、今回の調査では、2011年7月以降でもっとも高い水準が占めされた。
11月の最高値は乳製品と小麦の価格指数で示されたが、その原因は、これらの食品の市場への供給減少による。また、今年11月のバターと粉ミルクの価格は昨年同月比で3.4%高騰し、また、穀物も3.1%の値上がりを示している。FAOによれば、2つのケースでは、価格指数が昨年の同期間で20%高を示したという。
報告では、砂糖の価格が高騰しているが、それは酒類製造のためアルコールの世界的な需要が高まっていることが原因だと指摘する。同製品の11月の価格指数は10月比で1.4%高となり、また、2020年11月の水準より約40%高くなっている。
FAOの報告書によれば、一連の主な食料品の価格は相対的には安定を示しており、また、植物油の価格指数は、今年10月の記録的な水準との比較でも0.3%安となっているという。食肉の価格指数は徐々に値下がりし始め、11月の価格は10月比で0.9%安となった。専門家らは、食肉価格の安定を、なによりも中国の豚肉購入の減少とオーストラリアから羊肉の輸出供給が増加したことと関連付けている。
通信社「スプートニク」は以前、世界的な肥料不足がグローバルな食糧不足と最貧国での飢餓を引き起こすおそれがあると警告している。
関連ニュース