原油と天然ガスに起因する大混乱の到来に備え平穏を呼び掛け

石油企業サウジアラムコ社のアミーン・H・ナーセルCEOは、この数年の化石燃料への投資不足から、世界的な不安定とカオスが平穏を脅かしていると表明した。フィナンシャル・タイムズ紙が報じた。
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報道によれば、米国フューストンで開催された世界石油会議の席で、サウジアラビアの国有石油会社「サウジアラムコ」社のアミーン・H・ナーセルCEOは、現在、支配的なテーマとなったグリーンエネルギーへの急速な移行という考えは、非現実的なシナリオとひどく間違った仮定の上に構築されていると強調した。
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同CEOは、投資政策が現実に適合しない場合、制御不能なインフレと大混乱に備える必要があると世界に呼びかけた。同CEOは、移行期における原油と天然ガスの重要な役割を公に認めることが多くの人にとっては不愉快に感じられているが、しかし、世界にとってより壊滅的な結果を避ける別の方法は存在しないと強調した。また、報道によれば、同CEOは、産業および政治の利害関係者の大多数は、全体としてこうした見解に賛同しているが、彼らは、「環境主義者」の否定的な反応をおそれ、このことを公言することを望んでいないと指摘したという。
フィナンシャル・タイムズ紙によれば、ヒューストンの会議に出席した米国の多国籍企業ハリバートン社のジェフ・ミラーCEOは同CEOに賛同したとされる。ミラーCEOは、この7年間、「環境主義」側からの圧力に関連したものを含め、原油・天然ガス部門は投資不足に見舞われていると指摘した。ミラーCEOによれば、生産者が原油を販売できるところを探すのではなく、買い手が原油を購入できるところを探すという珍しい状況が生まれる可能性があるという。
通信社「スプートニク」は以前、英国のバークレイズ銀行が、急速な原料の備蓄の放出と産油国の慎重な対応が原油価格の高騰を招くという自社の判断にもとづき、2022年の原油価格の予想をすでに上方修正していると紹介している。
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