専門家グループは1年にわたり、重症度の異なる新型コロナ感染症患者の特異抗体(IgG)の変化を観察した。観察対象となったのは男女18歳から70歳までの計1421人。
研究者グループは、女性は発症後180日目までに抗体濃度が増加し、男性、特に若年層には逆に90日目から免疫グロブリンが減少する傾向が見られた。中等度および重度の症状を経験した者には抗体生産に性別は影響していないが、年齢別では、高齢者は若年層に比べて抗体濃度が高いことがわかった。
さらに専門家グループは、テストステロンが抗体生産を抑制するとの結論を導いた。インフルエンザの予防接種でも、男性、特にテストステロン値が高い場合は、抗体数が少なくなることが確認された。最も数値が低かったのは若年男性だった。
研究データによると、重度の経過、体重過多、肺損傷度が高い場合はより抗体生産が高くなることがわかった。またホルモン性抗炎症治療もこのプロセスを促進するという。
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