NASA、北極上空の地球磁場の穴の原因を探る

NASA(米航空宇宙局)の専門家らは、北極の大気圏で起こっている不思議な現象について研究を行なっている。北極では、毎日、太陽の高度がもっとも高い時間である正午ごろ、地球の磁場に漏斗状の穴が形成され、電子デバイスがこれに反応している。
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磁場は、地球を太陽風―太陽から吹き出す極めて高温で電離した粒子―から大気を保護する唯一のバリアであることから、地球磁場の穴は、その危険な太陽風が地球の大気に入り込む危険性を孕むものである。研究者らはまた、北極上空周辺で無線信号やGPS信号に奇妙な変化が生じることに懸念を示している。さらに、人工衛星の運営組織はもう一つ、不思議な現象を指摘している。人工衛星がこの辺りを通過するとき、移動速度が減速するというのである。
研究者らは、上空およそ402キロにある地球磁場の穴の場所で、宇宙船が、宇宙待機軌道の別の場所よりも大きな空気抵抗を受けていることが分かった。このような現象が起こる原因を探り、また宇宙船の打ち上げをより安全に行うために、NASAの専門家らはCREX-2を用いて、この地球磁場の謎の穴について研究することにした。研究者らはこの冬にも、データを集め、それにより、これほどの高度な密度の低い大気圏で、これほど密度の高い空気が存在するのかについて解明する計画にしている。
IT・科学
大規模な太陽フレア 30日に通信などに影響か
米国の学者たちが、NASAの太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」のデータをもとに、太陽風の主成分である電子の流れの強さを測定し、太陽の電場ポテンシャルを初めて正確に算出したというニュースについては、「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。
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