米国ジャーナリストのデビット・リーズさんがYouTubeチャンネル「The Skating Lesson」の中で、先日終幕したフィギュアスケートロシア選手権で女子選手数名がパフォーマンスを向上するために薬物を使用していたのではないかとの見解を示した。
リーズ氏は次のように語っている。
「彼女たちが何を服用したのかは知らないが、ショートプログラムを見て欲しい。疲れが見える。シェルバコワ(17)とトルソワ(17)にも。弱々しく見える。ドクターが何をしたのかはわからないが、大会中ずっと帯同していた。明らかにトルソワはショートに比べてフリーではパワーがみなぎっていた。前日に調子が悪く、翌日にこれほど調子がいいのは普通のことではない。彼女たちが使った薬は素晴らしい。効果があったのだと思う。」
ロシア国内の専門家の間では、リーズ氏の発言は予想通り支持を得ていない。ソルトレイクシティ五輪チャンピオンのアレクセイ・ヤグディン氏は、北米はロシア選手を羨ましがっているとコメントした。
「米国のジャーナリスト、カナダのジャーナリストは、羨望はとても悪い感情だということを理解しなければならない。口だけではなく、努力しなければならない。そうすればロシアのような素晴らしい選手が現れるかもしれない。他人の畑を見る必要はない。黙って自分を磨いたほうがいい。」
もっと激しい口調を隠さないのは五輪で2つの銅メダルを獲得しているアレクサンドル・ジューリン(日本ではズーリン表記あり)氏だ。同氏は、リーズ氏は北京五輪でのロシアの期待の星、カミーラ・ワリエワ選手(15)について一言も触れていないと指摘する。
「このジャーナリストに、頭がまともになるよう、同じ薬を使うのをお勧めする。そうすれば多少はマシになるかも。何も言うことはない。そういえばワリエワはどこにいったのか。なぜ一言も触れていないのだろうか。そっちのほうが興味がある。」
先週末に行われたフィギュアスケートロシア選手権、女子シングルはロシア功労コーチのエテリ・トゥトベリーゼ氏の教え子3人の表彰台独占という快挙で幕を閉じた。優勝はカミーラ・ワリエワ(283.48点)、2位はアレクサンドラ・トルソワ(248.65点)、3位はアンナ・シェルバコワ(239.56点)だった。