ブラジルの火災で1700万匹の動物が焼失

ブラジルの研究者らが大規模火災の損害を調査した。火災は2021年1月から11月まで同国で猛威を振るい、千数百万匹の動物と世界最大の熱帯性湿地の30%が焼失した。BBCが報じた。
この記事をSputnikで読む
ブラジルの研究者らは、大規模火災の損害を調査した。この火災は2021年1月に発生し、11月まで猛威を振るった。世界最大の熱帯性湿地の30%が焼失するという大惨事となった。調査によれば、爬虫類や鳥類、哺乳類など1700万匹の動物が炎の犠牲となった。
世界自然保護基金(WWF)のブラジル支局の調査では、2万2000カ所で火災が確認された。原因は、世界最大の熱帯性湿地「パンタナール」での自然発火とされるが、しかし、森林火災が大規模化することを考慮したとしても、今回の火災はあまりにも規模が大きい。
また、研究者らは、今回の火災はこの地域で発生する火災と比べても「非常に突出」しており、また、ブラジルで見られる燃焼と再生の典型的なサイクルとも大きく違っていると指摘する。研究者らは、「これらの火災は、規模からして異常であり、当時この地域が経験した異常干ばつと明らかに関係している。パンタナールでは年々こうした規模の火災が続く可能性はなくなっているが、今後、生物多様性が回復することはない」と強調する。
調査は動物の死骸の計算がベースとなった。研究者らは、火災発生後48時間で湿地帯に到達することができた。彼らは予め予定された区間を調査し、発見した動物の焼死体をそれぞれ検査した。その後、研究者らは、調査地域にデータを外挿し、どれだけの動物が犠牲となったか試算した。
研究者らは、「この数字に驚くことはなかった」が、ある動物種が他種よりも犠牲になっていることを懸念した」と語った。
研究者らは、「犠牲になったヘビの数があまりにも多く、私たちは連鎖効果について考えざるを得なくなった。ヘビは自然界になくてなならない存在であり、生態系に大きなアンバランスが生じるおそれがある」と指摘した。
関連ニュース
自然は汚染と戦う:微生物はプラスチックを食べることを習得した
国連が警告:農業でのプラスチックの不合理な使用が世界的は惨事に
コメント