カザフスタンでの大規模な抗議活動

市民グループがカザフスタン初代大統領の記念碑を破壊、治安当局との間で銃撃戦に発展

カザフスタン南東部の旧都アルマトゥイでは反政府活動を行っている市民グループがヌルスルタン・ナザルバエフ初代大統領の記念碑を台座から引きずり降ろして破壊した。市内では武装した市民グループと治安当局の間で銃撃戦が発生しており、内務省は対テロ作戦が実行中であるとして市民の外出を禁止しているほか、全土で非常事態宣言を発令している。
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アルマトゥイ州の州都タルディコルガン市では市民グループがナザルバエフ初代大統領の記念碑を台座から引きずり下して破壊した。破壊された記念碑の写真はSNSで拡散されている。
ナザルバエフ初代大統領(81)は1991年12月から2019年3月まで5期に渡って大統領職を務め、旧ソ連圏では大統領職の最長記録を保持している。
またアルマトゥイでは武装した市民グループが内務省庁舎の占拠を試みたことから、治安当局との間で銃撃戦に発展している。目撃者の情報によると、市民グループは自動小銃で武装しているという。
アルマトゥイでは、対テロ特殊作戦が実行中で、内務省は市民の外出を禁止している
北東部の主要都市、パヴロダル市でも1000人近くの市民が反政府活動の暴動に関与し、行政庁舎の占拠を試みたものの、治安当局がこれを制圧した。
一連の抗議活動により、警察職員や国防軍の間でも犠牲者が発生しており、内務省の最新発表によると、これまで8人が死亡したほか、317人が負傷したという。また、一般市民の間でも犠牲者は発生しているものの、具体的な情報は公表されていない。
市民グループは5日夕方にアルマトゥイ国際空港と西部マンギスタウ州のアクタウ空港を占拠したものの、対テロ作戦により空港は解放され、現在は通常通り運営されている。ただし、この混乱によりアエロフロート航空、アゼルバイジャン航空、ベラビア航空、ウズベキスタン・エアウェイズなどはカザフスタン行きの便を運休とした。
カザフスタンでの大規模な抗議活動
カザフスタンでインターネットが遮断
年明け以降、カザフスタン西部の産油地域であるマンギスタウ州ジャナオゼンやアクタウの住民が2倍におよぶ燃料価格の上昇に抗議するため集結したが、他の都市にも抗議行動が広まった。大都市のアルマトゥイでは4日早朝から5日深夜まで治安部隊と抗議行動参加者が衝突、警察はスタングレネードや催涙ガスを使用した。
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