カザフ前大統領顧問、「デモの原因に側近の謀反も」

カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ前大統領の顧問を務めたエルムハメト・エルティスバエフ元文化情報相は、今回の反政府デモについて、大統領の側近や治安機関幹部らが謀反を企てたことも原因の一つだとの見解を明らかにした。
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エルティスバエフ氏は、テレビ局「ハバル24」に出演した中で、現在のカザフスタン情勢について、ソ連邦崩壊後の30年でもっとも深刻な危機であると指摘した。さらにエスティスバエフ氏は、今回の政権転覆の試みや武力衝突の規模の大きさは驚異的なものだとし、治安機関をはじめとする政権上層部による謀反なしには組織できないものだとの考えを明らかにした。
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続けて、「数年前から、訓練施設が設置されていたことが分かり、国家安全保障会議が定期的に異なる勢力を無害化していたという報道も出ている。また多数の訓練施設が高原に作られていたことが公表されておらず、これは恐ろしい国家犯罪である」とも述べた。
エルティスバエフ氏はまた、謀反の目的はカシムジョマルト・トカエフ大統領の失脚であったとの見解を示した。
カザフスタンの首都アルマトイで発生した暴動では、暴動化したデモ参加者らが空港を占拠した。エルティスバエフ氏は、「空港襲撃の40分前に、非常線も警戒体制も解かれていた」と指摘した。空港は、その後、カザフ軍が掌握している。
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カザフスタンでは天然ガスの価格が2倍に引き上げられた。これを理由に年明け以降、西部の産油地域であるマンギスタウ州では住民が抗議集会を開始し、この動きはその他の都市にも拡大した。南東部の旧都アルマトイでは4日早朝から5日深夜まで治安部隊と抗議行動の参加者が衝突、警察はスタングレネードや催涙ガスを使用した。この混乱を受けて国内全土で非常事態宣言が発令され、対テロ作戦が開始された。
5日早朝、カシムジョマルト・トカエフ大統領は内閣を総辞職し、ヌルスルタン・ナザルバエフ初代大統領に代わって安全保障会議議長に就任した。その初会合で同大統領は、カザフスタンの主権が崩壊の危機に瀕していると評価し、「テロの脅威を克服するため」集団安全保障条約機構(CSTO)に派兵を要請したことを明らかにした。この要請を受けてCSTO理事会は、カザフスタンに平和維持軍の派遣を決定した。
カザフスタンでは国外から侵入したテロリストが抵抗を続けており、トカエフ大統領は投降しないテロリストについてはせん滅すると警告している。
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