同紙によると、EU では2022年1月4日から、鮮やかな色のタトゥーインクのうち3分の2は皮下組織に彫り入れることができなくなった。これらのインクには、EUが人体に危険と見なす、あるいは研究が不十分な物質が含まれている。この規制により、タトゥーで使用できる色の種類が大幅に減少した。鮮やかな緑や青、赤はもう使用できず、タトゥーというカラフルな芸術は、白黒の絵画になってしまった。それでもすでにタトゥーの予約を入れていた人は、好きな色のインクで彫ってもらえるという。しかし、予約を入れていない人は、デッサンのような無彩色で仕上げてもらうことになる。
鮮やかなタトゥーのインクを禁止するEUの法律は、すでにパンデミックで影響を受けているタトゥービジネスの収益に顕著な影響を与えることになる。あるタトゥーアーティストが同紙の記者団に語ったところによると、インク一色の価格は30〜60ユーロ(約3900〜7900円)で、この法律により2000ユーロ相当(約26万2600円)のインクを廃棄しなければならないという。
しかし、皮膚科医は、EUによる新しい規制は正しい動きだと評価している。ディ・ヴェルトによると、鮮やかな色をしたタトゥーインクの中には重金属の複合体が含まれており、一部はアレルギー反応やガンを引き起こす恐れがあるという。
タトゥーアーティストは、完全に無害で鮮やかなインクの登場を待ち望んでいるが、そういったインクが出るという見通しはほとんどない。一方で、EUの基準を満たすインクを製造できるようになったドイツのエディング社が、まずは自社のサロンで使用することを考えているという。
スプートニクは以前、日本のアニメスタイルのタトゥーがロシアで人気を集めていると報じている。
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