ECDCによると、2021年はロックダウンとマスク着用によってインフルエンザがほぼ消滅したが、規制緩和によって予想よりも速いペースでインフルエンザが再発生している。
欧州では2021年最終週、インフルエンザによる集中治療室(ICU)入室患者数が43人となり、ピークに達した。これはパンデミック前の約10分の1。一方、今シーズン、例えばフランスでは、すでにインフルエンザ重症患者が72人確認されており、6人が死亡している。そのためECDCは、「ツインデミック」によって医療機関にさらなる負荷がかかるおそれがあると指摘している。
ECDCによると、このような状況は、多くの国がワクチン接種率の向上に伴い、新型コロナ感染拡大防止のための制限を緩和していることと関係している。
春に制限措置が解除された場合、例年なら欧州でインフルエンザの流行が鈍化する5月以降も流行が続く可能性があるという。また、一般的に高齢者で重症化しやすいA/H3亜型インフルエンザウイルスが優勢となっているのも、状況をさらに複雑にしている。
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