国連、グアンタナモ米刑務所の人道的状況に懸念を表明

国連は米国のグアンタナモ刑務所に収監されている囚人らの人道的状況に深い懸念を抱いている。国連のステファン・デュジャリック報道官が表明した。
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報道官は会見の中で、国連側は長年にわたってグアンタナモ刑務所に収監されている囚人らの人道的状況に深い懸念を抱いていることを明らかにした。
先に欧州安全保障協力機構(OSCE)の民主主義的価値観・人権局は米中央情報局(CIA)が管理するグアンタナモ刑務所を速やかに閉鎖するよう要請していた。これに対し、米国政府は一部の囚人をグアンタナモ刑務所から別の刑務所に移管することで、閉鎖に向けた姿勢を示していた。
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グアンタナモ刑務所は2001年の9.11テロ以降に設置され、国際テロリストを収監する施設として知られている。欧州や国連は囚人らが裁判手続きや検察による起訴を経ることなく収監され、さらには拷問が行われているとして、一度ならず刑務所の閉鎖を要求してきた。
バラク・オバマ元大統領はかつて刑務所の閉鎖を定めた大統領令に署名したものの、連邦議会が予算の執行を拒否したことから、刑務所は閉鎖されなかった。後任のドナルド・トランプ元大統領は、前任者の大統領令を無効化する大統領令に署名し、事態は白紙に戻った。バイデン大統領は閉鎖に向けた姿勢を表明しているものの、具体的な時期については言及していない。
OSCEによると、現時点でグアンタナモ刑務所には39人の囚人が拘束されており、そのうち27人は公式に起訴されることなく15年以上にわたって収監されているという。
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