同テレビ局によると、リサラ・フォラウさん(57)は15日、アタタ島で津波にさらわれ沖に流された。その後、7.5キロメートルを泳ぎトンガの本島であるトンガタプ島にたどりついたことから、「本物のアクアマン」と呼ばれるようになったという。アクアマンとは、映画『アクアマン』のスーパーヒーローで水中に住む海底人のこと。
トンガタプ島にたどり着いたフォラウさんは、道路を這っているところを発見された。目撃者によると、見つかったのは16日の夜。フォラウさんはその後、地元のラジオ局のインタビューに応じている。
同テレビ局によると、20日、ニュージーランド空軍のハーキュリーズ輸送機がトンガの国際空港に到着し、飲料水、テント、発電機を届けた。これまでは、火山灰の降灰により物資支援ができなかったという。
また、救援のためニュージーランド海軍の軍艦2隻がトンガに向けて出港した。
オーストラリア、中国、日本を含む国々もトンガへの緊急援助に向けて調整を進めている。
15日、トンガ沖のフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山が噴火し、それに伴って発生した津波は、翌16日に日本を含む太平洋沿岸に到達した。日本では、津波が発生する恐れがあるとして少なくとも23万人が避難し、到達した津波により漁船など10隻が転覆・沈没した。南太平洋の米領サモアでも津波が観測され、サバイイ島の村では100世帯超が避難した。
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