村元/ 髙橋組の結成はわずか2年前。にもかかわらず、そのプログラムと演技の質の高さでふたりはすでに観客、審査員団を驚かせている。今回の四大陸選手権でもスタンドに貼られた何枚ものポスターと、大会開始以来最多の観客動員数がそれを証明している。
「私たちのポテンシャルはまだまだ大きい」
記者会見での村元/ 髙橋組はより若い選手らに比べ、自信にあふれ、闊達かつゆったりと質問に答えていた。五輪選出に漏れたことについての率直な質問が飛んだときも、高橋選手にたじろぎは感じられなかった。
「五輪には選ばれませんでしたが、ペア結成からすぐにコロナに見舞われ、試合の出場回数が少ない中、貴重な機会を与えていただきました。試合は出ることで、試合でしかしないミスをし、学ぶことが多いので、その中で一つ、こうした結果を出せたことは自信につながります。この先、まだ世界選手権が残っているので、四大陸をいい機会にしたいと思います」
村元選手は、本大会は一切ストレスを感じずにのぞむことができたし、自分たちの目標はたったひとつ、表彰台に上ることにつきたと語る。
「私たちふたりとも四大陸で表彰台に上りました。私は今回銀を、高橋さんは金を受賞しています。私たちは再びヒストリーを築いたんです」
村元選手はふたりのポテンシャルはまだまだ大きいと断言する。
高橋選手は今季、うまくいかないことも多かったが、このメダルでもっと欲が出たこと、またアイスダンスというメジャーではない競技に注目を集めたいという気持ちを持っていることを語った。
「アイスダンスという競技自体がまだまだメジャーではないです。今回、日本人がメダルという結果を出すことで注目が集まる。自分たちがそのきっかけになれたことをうれしく思います。銀メダルですが、表彰台の真ん中に立ちたいという欲もでてきて、この先も楽しみになってきました。」
村元選手は全日本選手権の段階ですでに、高橋大輔選手がアイスダンスにいることがこの種目にどれだけ大きな関心を呼んだかを実感したという。全日本でこれだけ大勢の観客が集まったスタンドを村元選手は今まで見たことがなかったと明かした。
今回の四大陸アイスダンスで 1位を勝ち取った米国のマイケル・パーソンズ(26)でさえ、記者団から「タカハシと並んで競んだ感想は?」とたずねられると、「彼(高橋大輔選手)はレジェンドです。彼と競えたことは名誉ですよ」と答えていた。
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