新たなヒストリー 高橋/村元組のアイスダンス
本大陸で最初に競技を終えたのはアイスダンス。この種目に参加したどこの国も自国の二番手を送り込んだのだが、本大会のアイスダンスはいつにない熱い注目を集めた。その理由は今年、この大会のこの種目でデビューを果たした日本の高橋大輔/村元哉中組だ。
実は高橋、村元の両選手ともすでに四大陸のメダルは持っている。高橋選手はシングル時代に金を、村元選手はクリス・リードと組んでいた時に銅を受賞。ところが、今回のふたりのデビューはあまりにも鮮烈で大成功を収め、メダルも大きな注目もさらったため、記者会見での質問はほとんどこのペアに集中した。四大陸は高橋らにロシア人コーチのマリア・ズエワ氏との「再統一」のチャンスも贈った。ズエワ氏は先日の全日本選手権ではビザ発給に制限がかかり、同伴することができなかったからだ。
三原舞依の再復興
三原舞依選手 (22)はこれまですでに全てのメダルを獲得している。その三原選手が5年後に自己ベストを更新できた。本人は、本大会の金は選手生活の中で最も重要なメダルで、2017年に17歳で勝ち取った初の金メダルよりもずっと嬉しかったと語っている。2位と3位は、韓国のヘイン・イ選手、イェリム・キム選手。ウルトラ・シの要素をこなせない三原がトリプルアクセルをきれいに決めた相手を打ち負かすことができた。
男子 ノーミスならず プレッシャーが原因か?
ところが男子シングルは、そう簡単にはいかなかった。ショートプログラム(SP)で友野一希(23)、三浦 佳生(16)が韓国のチャ・ジュンファンに敗れた後も、順位に変動はなかった。チャ選手と異なり、日本勢はフリースケーティング(FS)をノーミスでこなせなかったため、SPで開いた差は縮められなかった。両選手ともFS前はとても緊張していたようで、友野選手も「朝からいやな感じだった」と話していた。ただし、優勝したチャ選手が韓国代表の一員として北京五輪に出場し、羽生結弦、ネイサン・チェン、鍵山優真と対戦することを思えば、この差はそれほど悔しいことではないだろう。
四大陸フィギュアスケート選手権2022
1月20日から23日、タリンで四大陸フィギュアスケート選手権2022が開催されている。本大会は当初中国で開催が予定されていたものの、コロナウイルスによる制限措置で急遽、タリンに開催場所が変更された。
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