韓国政府は、20世紀前半に韓国人労働者が佐渡金山で過酷な労働に従事したとして、日本政府に推薦計画の断念を要求している。これについて林外相は、「韓国への外交的配慮を行うことは全くない。韓国側の独自の主張は受け入れられず、強く申し入れを行った」と述べた。
日本文化庁の文化審議会は2021年末、世界遺産の推薦候補に佐渡金山を選定した。また、新潟県も世界遺産登録を積極的に支援してきた。佐渡島では中世初期から金銀の採掘が始まり、17世紀には世界でも有数の鉱山だった。20世紀前半、佐渡での採掘は再び活発に行われ、1910年から1945年まで日本の植民地であった朝鮮半島から労働者約1200人が現地に連行されたといわれている。1980年代後半には完全に操業を停止し、現在は観光地として人気を博している。