エンセーテは別称「偽バナナ」。調査によれば、気候変動の条件下でエンセーテは1億人以上の人口の食糧を賄うことができる。エンセーテの分布はエチオピアの境界線を越えておらず、エチオピアでは茎、根からおかゆ、パンが作られているが、肝心の果実のほうは食用には適さない。
科学者らの試算でエンセーテが食糧安全保障レベルを引き上げることができ、ケニア、ルアンダ、ウガンダなど気候変動で収穫率に変化が生じている地域で有効との判断を示した。
英国のキュー・ガーデンに所属するジェイムス・ボレル博士は、「エンセーテにはたしかに他にはない特性がある稀有な作物だ。これは年中どんな時期に植えてもよく、どんな時期に収穫してもよい。しかも作物は多年生だ。これがエンセーテが飢えに対抗する木と呼ばれるゆえんだ」と語っている。
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