ウクライナでの露特別軍事作戦

ロシアからのガス供給削減時、米・カタール・アゼルバイジャンに期待=EU上級代表

欧州連合(EU)は、ロシアからのガス供給が削減された場合、米国、カタール、アゼルバイジャンなどの国々から供給を補うとしている。EUのジョセップ・ボレル外務および安全保障政策上級代表が、欧州対外行動局(EEAS)のホームページ上にある自身のブログに記事を掲載した。
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ボレル氏は、欧州での安全保障交渉が不成功に終わった場合、ロシアからEUへのガスの供給削減または停止すらも起こり得るとみなしている。一方、ロシア大統領府は、ロシアは欧州へのガス供給に関する契約上の義務を常に遺憾なく果たしており、その信頼性を疑う口実を与えていないと繰り返し表明してきた。
ボレル氏は、ブログの中で次のように述べた。

我々は外交が不成功に終わった場合に備えて準備する必要がある。ガス供給問題について、ロシアがガスの供給削減または停止することを決定した場合、米国、カタール、アゼルバイジャンなどといったパートナーとの協力など、あらゆる可能性やシナリオを検討している。

ラブロフ外相 ロシアは米国と良好な関係を望んでいる
昨年12月、ロシアは安全保障に関する米国との条約案及びロシアとNATOの協定案を公表した。ロシアは西側諸国に対し、NATOの東方拡大停止や、ウクライナのNATO非加盟、旧ソ連諸国に軍事基地を持たないことなどに関する法的な保証を要求している。また、NATOの兵器をロシアの国境付近に配備しないこと、1997年以降にNATOに加盟した東欧の国々に配備された軍を撤収することも求めている。
1月26日、米国とNATOは、安全保障に関するロシアの提案に対し書面で回答した。ロシアのラブロフ外相は、ロシア政府は米国とNATOの対応を検討しており、省庁間の調整の後、プーチン大統領に報告し、今後の措置を決定すると述べた。ブリンケン米国務長官によれば、書面ではロシアの安全保障措置に関する米国の懸念と、各国が共通の基盤を見つけることができる分野に関する提案を反映している。またブリンケン国務長官によると、書面には「極めて前向きな内容」が示されており、米国はロシアとの協力が可能な分野で前進していく構えや、共通の安全保障について協議する構えがあるとした。一方で、米国は、NATOの扉はオープンであるという原則を譲歩しないということが再び強調された
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