これらの殺害事例に関し、具体的な証拠は報告書に記載されていない。
リアノーボスチ通信が入手した報告書の写本には「政府関係者、治安部隊、国際軍事部隊と協力した人々への一般恩赦が発表されたにも関わらず、国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)はこれらの人々の殺害事例、強制拉致およびその他の人権違反について信頼できる報告を引き続き受理してきた」と述べられている。
文書では、2021年8月15日以来、UNAMAは100人以上の殺害報告を受けたと指摘されている。これらの報告は国連によって確実と見なされた。
また、これら報告によれば、「これらの殺害事例の3分の2以上は、タリバンや関連する人物らによる裁判なしの死刑執行だった。」報告書では、UNAMAは、ISIS(IS、イスラム国、ロシアでの表記は「ダーイシュ」、ロシア連邦で活動禁止)との関連が疑われる少なくとも50人についても、裁判外暗殺の信頼できる報告を受けたと指摘されている。
タリバンは2021年8月初旬、アフガニスタン政府軍への攻撃を活発化させ、8月15日に首都カブールに侵攻。翌日には終戦宣言を行った。8月の後半2週間、米軍の保護下にあったカブール空港から、欧米諸国民や欧米機関で働くアフガニスタン人が大量に出国した。8月31日未明、米軍はカブール空港から撤退し、20年にわたる米軍のアフガニスタン駐留に終わりを告げた。9月初旬、アフガニスタン暫定政権の閣僚が発表され、タリバンが最初にアフガニスタンを支配した当時に外交政策を担当していたモハマド・ハサン・アフンド師が首相に就任した。
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