アドリアン局長は「暗号通貨は(対外投資家らにとって)安定に欠けるとされる国の資金を移動させるために使われている。これが法律にとって大問題となる国もある」と指摘し、最近、暗号通貨市場は2021年に価格のピークを迎えた後、およそ1兆ドルの価値を失ったことに言及した。
アドリアン局長は、発展途上国の中には今まで流通し、安定していた通貨を暗号通貨に替えることで「直接的な、深刻なリスク」に見舞われている国があると指摘している。「規制対象外の新たなツール、新たな資金、新たなサービスプロバイダーを通じた場合、今まで資金フローの調整に使われてきたツールの適用はより複雑になる可能性がある」
他にもIMFの懸念を呼んでいるのが暗号通貨の価格と、米国の技術系企業の株や国債、さらには石油など、様々な国における他の金融資産の間の相関関係が高まりつつあることだ。
アドリアン局長は「現在、暗号通貨は証券市場で起きていることと極めて密接に関連している。これを受け流すわけにはいかない」と述べた。
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