論文によれば、レトロウイルスは、もともと脊椎動物にとって異物だった乳塩基性タンパク質(MBP)の大量発現に影響するように、自らの遺伝子を挿入した。MBPは、おそらく顎の出現と同時に動物に出現したものと考えられており、現在、生息している脊椎動物のほとんどに見つかっている。
研究でラットのDNAからウイルス由来の要素のRNLTR12-intが見つかった。RNLTR12-intの出現は、脊椎動物の出現において、おそらく重要なステップとみられており、RNLTR12-intに似た配列がゲノム内で秘かに増殖し、やがて乳塩基性タンパク質MBPを制御する重要な領域に出たことが示された。なお、この現象は幅広い動物群で発生した。
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