「欧州市場向けのロシア産のガスをカタール産に代替するというアイデアは、時期尚早だ」と述べ、これを早期に実現するのはかなり困難だとの見方を明らかにした。またシャフェイ氏は、こうした考えを提案するのはタイミングのよいものではないとも指摘した。
シャフェイ氏は、こうした決定について、2月は天候上の理由からガスの消費が増加する時期であり、この時期に協議を行うのは論理的でないとした。
「米国が欧州向けの天然ガスの新たな供給源を模索し、政治的な考えから、欧州諸国に対し、ロシアからガスを買わないよう要請するのは明らかだが、カタールは採掘したすべてのガスを欧州に供給したとしても、欧州全体の需要を補うことはできない」とシャフェイ氏は付け加えている。シャフェイ氏は、カタールは中国を含むアジア諸国に高い価格でガスを輸出している点を指摘し、「価格は1立方メートルあたり12〜24ドルとなっているが、欧州向けのロシア産のガスは2〜5ドルである」とも述べた。
リアノーボスチ通信は、ロシア産ガスはパイプラインを通じて欧州に供給されており、インフラがかなり以前から機能していることから、いかなる技術的な問題もないという事実に注意を向け、カタール産のガスは液体で、船で運ばなければならず、欧州には早急にインフラが必要となるが、整備するのは難しいと述べた。
またシャフェイ氏は、カタールはおそらく、アジアをはじめとする世界市場でのカタール産ガスの価格に否定的な影響を避けるため、欧州向けのカタール産ガスの転売を制限し、需要分だけを供給するという保証を米国に要請した可能性が高いとしている。また、現在の政治的な対立の中で、カタールは経済的にもっとも困難な立場に置かれる可能性があるとも指摘した。
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