ワリエワはフリースケーティング(FS)で4回転サルコウ、トリプルアクセル、4回転トゥループからトリプルトゥループの連続、トリプルループを跳んだ。FS後半で4回転トゥループから転倒したが、その後直ちに持ち直し、トリプルフリップ-トリプルループ-トリプルサルコウの連続、トリプルルッツートリプルトゥループの連続を成功させ、他を大きく引き離した。
ワリエワは団体戦終了後、露スポーツ紙「チャンピオン」からのインタビューに次のように語っている。
「プログラムの大半が成功して、ロシア代表が金メダルをとれて幸せです。ロシア代表の全員に勝利を祝したいです。(北京五輪マスコットの)ビンドゥンドゥンは売りませんよ。私たちのお守りですから。スコアのことは注意を払っていませんでした。ロシアが米国より少し遅れをとっているな、というのは眼で確認して、その後、自分がしんがりに出場するということは忘れていました。リンクに出るまで、私たちが勝利を確実にしたということは知りませんでした」
また「マッチTV」からの取材には次のように語っている。
「普通のフリー演技と同じ状態に自分をもっていきました。普段より緊張は少し大きかったのは、やっぱり団体戦だったからです。でもどこかで少し楽な感じもありました。みんなが支えてくれるし、いつも心をかけてくれるからです。私はただリンクに出てエレメンツの1つ1つを丁寧にやり、プログラムの一瞬一瞬に集中しようとしました」
ワリエワは五輪チャンピオンを3歳の時から夢見ていたと言う。
「初めてオリンピックを見たのは2015年、ユリア・リプニツカヤ選手が出ていた時です。彼女のフリーの演技に深く感動しました。それから2018年、アリーナ(・ザギトワ)とジェーニャ(・メドベージェワ)を必死で応援しました。 子どもの頃からの夢だったのですが、3歳の頃から母に言っていたんです。私、オリンピックのチャンピオンになるって。 そしてほら、夢は叶いました。これからはもっと練習して、さらにもうひとつ、夢を叶えようと思っています」
通常、冬季五輪のフィギュアスケート団体戦は個人戦の後に行われるが、北京五輪では順番が逆転。団体戦に出場した選手らは緊張をほぐす暇もなく、個人戦へのコンディション作りに切り替えることになる。