国際スケート連盟(ISU)は、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)がワリエワの出場停止処分を解除したことについて、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴すると発表した。
国際オリンピック委員会(IOC)のマーク・アダムス広報部長は、ワリエワのサンプルがドーピング検査で陽性反応を示したことをめぐり、フィギュアスケート団体戦の結果を見直す可能性を否定していない。
アダムス氏は、「団体戦の結果を見直す可能性があるのかどうか?審査の終了を待たなければならない。なるべく早く進めるように、皆尽力している。我々はいかなる選択肢も排除していない」と述べている。
世界ドーピング防止機構(WADA)公認の研究所は、2022年2月8日にワリエワのサンプルがトリメタジジンの陽性反応を示したと発表した。トリメタジジンとは、心臓の細胞の働きをサポートする薬。
ワリエワのサンプルは2021年12月25日、ロシアフィギュアスケート選手権の際にロシア反ドーピング機関(RUSADA)によって採取されたことが正式に明らかになっている。
ワリエワは2月8日、RUSADAから2022年北京冬季五輪の出場停止処分を科された。しかしその翌日、ワリエワの出場停止処分は解除された。
フィギュアスケートの女子シングルのショートプログラムは、2月15日に行われる。
事の発端は?
北京五輪でワリエワはフィギュアスケートの団体戦にロシア(ROC)チームの1人として出場し、ROCは金メダルを獲得。8日には団体戦のメダルセレモニーが行われるはずだった。ところが直前になり延期。当初予定の7日から8日へ、そして今後は未確定だという。
国際オリンピック委員会(IOC)の広報は、リア・ノーボスチ通信の取材に対し、IOCは国際スケート連盟(ISU)と法的な相談を必要とする事態が発生したと明らかにした。その後メディア「インサイド・ザ・ゲームズ」は、団体戦の表彰式の遅れはワリエワのドーピング検査に関係していると報じた。