研究チームは、妊娠中に新型コロナウイルスに感染したワクチン未接種の女性の死産児64体と出生直後に死亡した新生児4体の胎盤組織と剖検結果を分析した。
その結果、新型コロナウイルスは胎盤に侵入して胎盤炎を引き起こすおそれがあることがわかった。胎盤炎は、胎児に栄養を届ける組織に破壊的な損傷をもたらす危険な炎症。最終的に、組織の最大77%が関係する重度の胎盤機能不全は、妊娠30週前後の死産を招いた。
ウイルスは血流に乗って胎盤に到達し、感受性のある細胞に付着して炎症とフィブリン沈着を引き起こし、血流と酸素供給を遮断し、胎児の低酸素症や窒息を引き起こすおそれがある。一部の胎児の体内からも新型コロナウイルスが検出されたが、主な死因は胎盤の損傷だった。
先に、米国疾病予防管理センター(CDC)のサイトに掲載された研究論文によると、新型コロナウイルス感染症は死産を引き起こすおそれがあることがわかった。
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