研究チームは、約1億5000万年前に生息していた長い首を持つ大型の草食恐竜で竜脚類の一種、ディプロドクスの未成熟な個体の化石から呼吸器感染症の痕跡を発見した。
研究チームは、ディプロドクスがアスペルギルス症にかかっていたことを明かにした。アスペルギルス症では鳥が死ぬケースが最も多い。この恐竜はアスペルギルス症が原因で死んだ可能性がある。またこの恐竜には、インフルエンザまたは肺炎でみられるような体重減少、咳、発熱、呼吸困難などの症状が出ていた可能性もあるという。
発掘調査の参加者の1人で米国にあるグレートプレーンズ恐竜博物館の職員、キャリー・ウッドラフ氏はサイトEurekAlert!に「感染症の症状が出ていたのではないかということや、この恐竜の椎骨の状態を考えると、恐竜にはただただ同情する」と述べ、この恐竜から感染症の痕跡が見つかったことは「過去の呼吸器疾患の進化の歴史をたどるのに役立ち、恐竜の代表的な病気についてのイメージも与えてくれる」と語った。
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