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「悲しみに打ちひしがれていることだろう」=米国のフィギュア選手2人がワリエワに声援

北京五輪フィギュアスケートの団体戦でロシアが優勝を決めた翌日の2月8日、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は昨年12月25日にロシア選手権で採取した検体の検査結果が陽性であったとして、カミラ・ワリエワを資格停止処分とした。ワリエワの体内からはごく微量のトリメタジジンが検出されたのである。
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2月9日、資格停止処分は解除されたが、現在、国際オリンピック委員会(IOC)、世界反ドーピング機関(WADA)、国際スケート連盟は、スポーツ仲裁裁判所に不服を申し立てている。
ワリエワはこの間もトレーニングをし、15日にスタートする女子シングルの競技に出場するため準備を続けている。スポーツ仲裁裁判所の裁定は競技開始までに明らかになる。
ロシア国内の数百万のフィギュアスケートファンたちが、現在の状況に心を痛め、ワリエワがなんとかこの事態に耐え忍ぶことができるよう心からの声援を送っている。また、スポーツ界の人気選手、ショービジネスのスターたち、政治家、ジャーナリスト、そしてもちろん一般のファンたちもワリエワに対し、温かいメッセージを多数寄せている。
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しかし、彼女をサポートする声はロシアだけに留まらず、外国からも届いている。フィギュアスケートアメリカ代表チームも、ワリエワをめぐる今回の騒動を心配すると同時に、ロシアのフィギュア選手たちの素晴らしさを正当に評価している。
ブランドン・フレイジャーとペアを組む米国のアレクサ・シメカ・クニエリム選手は、ワリエワを案じ、「彼女にとっては考えられないストレスだと思います。おそらく悲しみに打ちひしがれていることでしょう。すべてがうまく解決するよう願っています」と語っている。
またロシアにおけるトレーニング法についてよく知る女子シングルのマライア・ベル選手は、華麗な成功は、才能と膨大な練習量があってこそだと確信している。
「ロシアの選手たちは本当に素晴らしいです。現在起きていることについてコメントすることはできません。これはわたしが関与する問題ではないからです。しかしロシアの選手たちは驚くべき存在です。トレーニングを見たことがありますが、その滑りはすべてを表しています」。
こうした言葉は、その発言の背景を知れば、とくに大きな意味がある。米国チームはフィギュアスケート団体戦で、ロシアだけにはおよばず銀メダルに終わった。そんなチームの選手からのこうしたサポートは実際、非常に価値があるものだといえよう。
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