新型コロナウイルス

新型コロナ規制の撤廃へ向かう今 免疫疾患の患者が抱える思いとは?

2020年初頭に新型コロナのパンデミックが始まって以降、免疫系が正常に働かない患者や、慢性疾患の患者はどのようにこの2年間を生きてきたのだろうか?そして、新型コロナ対策に関する規制が撤廃されようとする今、どのような思いで過ごしているのだろうか。免疫不全疾患のセインウェン・ジャイルズ氏が、英国の医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に自らの状況について綴っている。
この記事をSputnikで読む
ジャイルズ氏は持病のため、B細胞(ウイルスを撃退するための抗体を生産する細胞)が効果的に作れない体質だ。そして、今までに新型コロナワクチンを4回接種したが、得られる効果は通常の人よりも良くはないという。
パンデミックの初期の頃は、ジャイルズ氏の友人や同僚が感染して亡くなった。ジャイルズ氏は家族以外の人には会わないようにして過ごしてきたが、ボリス・ジョンソン英首相が1月下旬、新型コロナウイルス対策に関わる規制を全て撤廃すると明らかにした時、ジャイルズ氏はこの判断について深く考えこまなければならなくなった。
ジャイルズ氏は、弱者にとってパンデミックは終わっていないと強調している。政府は、「締め出されている人たち」が不利にならないように支援できるはずであり、公共交通機関や店でのマスク着用を継続することが可能なはずだと指摘している。同氏は、こういった予防措置は国民の自由を妨げるものではなく、最も危険にさらされている人の生活をより管理しやすくするためのものだと述べている。
ジャイルズ氏は、パンデミックの初期には、国民保健サービス(NHS)で働く職員に拍手を送り、国がひとつになったように感じていた。しかし、同氏は2年後の今、我々皆が一緒にいるわけではないのかもしれないと思うようになったと述べている。
関連ニュース
オミクロン株の亜種登場で感染拡大収束か=伊政府高官
コロナ禍で免疫力を高める食品
コメント