大波による被害を受けたのは小型の通勤用フェリー。北部ハンブルクからエルベ川を下り、エアバス社の工場へ向かう途中のことだった。
船首近くの座席にはこの時、数人の乗客が座っていた。乗客たちは、荒波の中を進むフェリーを特に気に留めることもなく各々の時間を過ごしていたが、今までにない巨大な波が押し寄せた瞬間、ガラスは大破。状況は一変し、悲鳴を上げながら一斉に避難し始めた。
この日、ドイツは暴風雨「ストーム・ダドリー」が上陸していた影響で河川は大荒れ。エルベ川も増水していた。幸い、けが人はいなかったという。