サキ報道官は、定期会見を開いた中で、「何度繰り返すことになるか分からないが、バイデン大統領が、ウクライナ領内でロシアと戦うために米軍を派遣するようなシナリオは存在しない」と明言した。
さらに報道官は、バイデン大統領はいかなる状況になろうとこの決定を変更することはないと強調した上で、「我々はロシアと戦争するつもりもなく、ウクライナに軍を派遣することもない」と強調した。
ドンバス地方の情勢はここ数日緊迫度を増しており、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国は、ウクライナの治安部隊からの度重なる砲撃があったと報告している。また両共和国の指導部は、ウクライナからの侵攻の危険があるとして、女性や子ども、高齢者を中心に、住民をロシア南西部ロストフ州に一時避難させたことを明らかにした。またドネツク人民共和国の指導者であるデニス・プシリン氏は、ウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー大統領が近く、軍部隊に対し、攻撃開始を指示し、両共和国への侵攻計画を実行する可能性があると述べた。2月19日、両共和国の指導者は徴兵のための総動員令に署名し、その後、ロシアに対し、独立承認を要請した。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、21日に安全保障会議を開いた後、テレビを通じてロシア国民を前に演説し、ドネツクとルガンスク両人民共和国の主権を早期に認めることが必要だと訴えた。また大統領は、ドンバス地方では、砲撃が続いており、民間人が殺害され、封鎖状態となっているが、世界はこのジェノサイドを見て見ぬふりをしようとしているとも指摘。その上で、プーチン大統領は、ドンバス地方での戦闘が続いた場合、その責任はウクライナ政府にあると述べた。国民に対する演説を行った後、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国の独立を承認する大統領令に署名した。プーチン大統領は、その中で、両共和国の平和維持を目的にロシア軍の派遣を指示した。
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