ワンウェブ、ロスコスモス側の要求を遂行できなければ経営破綻するだろう=専門家

英国の衛星通信ベンチャー、ワンウェブが、ロシアの国営宇宙開発企業ロスコスモスのロケットで衛星を打ち上げる計画となっていることに関連して、宇宙分野の専門家アンドレイ・イオニン氏は、ワンウェブが、衛星を軍事目的で使用されないと保障し、英国政府が株主から抜けるというロスコスモス側からの条件を遂行しなければ、衛星の打ち上げは延期され、ワンウェブは経営破綻することになるだろうとの見解を明らかにした。
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イオニン氏は、「もし、ワンウェブが衛星の打ち上げに別のロケットを使用するとすれば、代替となるロケットが何になるかは分からないが、いずれにしても2年はかかるだろう」と述べた。加えて、もしスターリンクがさらに数千の衛星を展開すれば、市場にワンウェブのための場所はなくなるとし、そうなればワンウェブが生存し続けるチャンスはほぼなくなり、経営破綻に追い込まれるだろうと述べた。
ロスコスモスの打ち上げロケットを使ったワンウェブの通信衛星の打ち上げは、3月5日に予定されているが、ウクライナをめぐる情勢を受けて、ロスコスモスのドミトリー・ロゴジンCEOが、衛星打ち上げのための条件を明らかにした。ロスコスモスは、英政府がワンウェブの株主を抜けること、また衛星を軍事目的で使用せず、その情報を軍事機関に提示しないと法的に保証することを求めている。
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