ボレル上級代表は外相会談後の会見で、ゼレンスキー大統領に対し、首都キエフからの脱出、または降伏、抵抗中止を要求しないことを表明した。
またロシアへの追加制裁措置として、その他の銀行も国際決済網SWIFTから追放する可能性について検討していることを明らかにした。現在ロシアでは7行の銀行がSWIFTからの追放処分を受けている。現時点で国営最大手のズベルバンクやエネルギー系のガスプロムバンクは追放処分を受けていない。加えて欧州は、ロシアの天然ガスから急速に独立することは不可能であるものの、これに向けた動きを進める必要があると表明した。
なお、ロシアに対する制裁はロシア経済の弱体化を目指したもので、政権転覆を目的にはしていないと表明し、ロシア国民の理解を求めた。ボレル上級代表は制裁措置について、これは戦争によって引き起こされたものであり、ロシア経済を弱体化させ、それにより将来的な交渉でウクライナ側の立場を強化させることが目的だと説明した。その上で欧州はロシア国民の敵ではないと強調した。
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