パンデミックの脅威に適応できるワクチン・ライブラリーがあれば、新たなウイルスに有効なワクチンを作るのに100日もかからないという。感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)のリチャード・ハチェット代表によると、国際社会は5年もあればこのようなプロジェクトを実施できると指摘している。
ハチェット氏によると、専門家らが記録的な速さで新型コロナウイルスワクチンを開発できたのは、以前に病原体がコロナウイルスである中東呼吸器症候群(MERS)ワクチンを開発していた経験があるからだという。同氏は、他の種類のウイルスに対するワクチンが事前にできていなければ、「世界は次回、これほどの好運に恵まれない可能性がある」とみている。
また同氏によると、全ての国が相互依存している今日の世界では、新型コロナウイルス感染症などの疾病が発生するのに理想的な環境を作り出している。
ハチェット氏は、「なぜこれが最後のコロナウイルスだと決めつけるのか?私たちは、自然界に他のコロナウイルスが存在することを知っているではないか」と指摘している。
同氏によると、理論的には新型コロナウイルスと同程度の感染力を持ち、致死率がはるかに高いコロナウイルスも存在するという。
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