ゼレンスキー大統領はロシアとの交渉がどれほど戦況に依存しているかとの質問に対し、次のように答えた。
我々にとっての勝利はウクライナが残り、ウクライナ人が残り、人々が生き残り、この民族が消えてしまわない事である……そのため、この戦争の勝利はもちろん、会話、対話にかかっている。では、対話とは何か。それは我々の民族を維持することだ。我々の感情を保ち、我々が守ろうとしている価値観とともに独自の道を歩むことだ。
またゼレンスキー大統領は、ウクライナ上空を飛行禁止区域とするため、地対空防衛システムを購入する必要性を指摘した。ただし、ウクライナでは経済が疲弊していることから、政府は予算不足に直面しているという。そのため、クレジットによる購入の可能性を模索している模様。
ロシアとの停戦交渉について言及した中では、両国の代表団が互いに最後通告を突きつけるのではなく、対話する姿勢を示してきたとし、交渉の進展を歓迎した。そして停戦交渉が机上の空論に終わらず、実践されることに期待感を示した。さらに、安全保障に関する確約をロシア側だけでなく、西側のリーダーからも得る必要があると強調した。
また、この「戦争」終了後、ウクライナ側に戦闘行為への参加意思はなく、これを正式文書に盛り込む必要があると説明した。
この戦争が終わった後、我々はもう戦争を望まない。そして、それを正式な近隣諸国、我々の正式な隣人(どんな隣人が出てきたかを皆さんは御存知だ)との間で締結する文書に記す必要がある。そしてその中で、我が国の安全保障に関する全ての確約が必要だ。
ゼレンスキー大統領によると、ウクライナでは2月24日以降、1300人近くの兵士がロシア軍との戦闘行為で死亡した。一方、ロシア国防省の発表によると、3月11日の時点でロシア軍の死者数は498人、負傷者数は1597人であるのに対し、ウクライナ側の死者数は2870人、負傷者数は3700人近くと記されている。
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