研究チームは、月面の4つの異なる場所で採取された土壌の化学組成を調査し、地球上の土壌の平均的元素と比較した。その結果、月面を覆うレゴリスは、地球上の土壌とは異なり、人間の健康にとって危険なものであるクロム、ベリリウム、ニッケル、コバルトといった元素を含んでいることが分かった。研究者らによれば、これらの元素は長時間にわたって接触した場合、呼吸器系、心臓血管、消化器系にダメージを与えつつ、月入植者の体調や健康に否定的な影響を及ぼす可能性があるという。
セチェノフスキー研究所の研究チームは、地球外基地を完全に機能させるためには、宇宙服や機材に入り込む月の粉塵の中に危険な元素がどのくらい含まれているのかを調査し、また飛行士を正しく準備させ、機材を正しく処理するため、粉塵による汚染が最大でどのくらいのレベルになるのかを前もって評価しておくべきだと助言している。
素性がわからないロケットが月に衝突し、月の表面に新しいクレーターができたというニュースは、「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。
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