IMFによると、西側の経済制裁によりロシアでは大規模な景気後退、及びデフォルトの可能性があるという。IMFのゲオルギエワ専務理事はCBSテレビの取材に応じた中で次のように発言した。
我々はロシアで大規模なリセッションを想定している。ロシアのデフォルトがありえない出来事だとは、もはや我々は考えていないといえる。ロシアには債務を管理する上での資金があるものの、その資金にアクセスする手段がない。
先にロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、外部からの人為的介入がない場合、ロシアがデフォルトに陥る実際的要因は無いとしていた。西側はロシアが持つ外貨準備のおよそ半分に相当する3,000億ドルを凍結したことから、ロシアは欧米や日本などの非友好国に対し、自国の通貨で返済を行うとしており、これによりデフォルトを回避できるという。
一方、ウクライナ危機および対露制裁によるグローバル経済への影響は限定的と見られている。ゲオルギエワ専務理事によると、ロシアの銀行との取引は約1,200億ドルで、規模としては決して大きくないとのこと。そのため、2022年における世界経済の成長指数は引き続きプラスのままだという。 特に米国は新型コロナウイルスのパンデミックによる影響を克服することから、大幅な経済成長に転じるとのこと。
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