ウクライナでの露特別軍事作戦

英国 ロシアへの制裁を背景とした石油交渉で失敗

英国のボリス・ジョンソン首相は、サウジアラビアとアラブ首長国連邦との交渉の結果、石油採掘の増加を公式に約束することが出来なかった。ロイター通信が報じた。
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ウクライナでのロシアの軍事作戦の開始を背景としたエネルギー資源の価格高騰が、英国首相にアラブ首長国連邦およびサウジアラビア政府に原油採掘の増強を要請させることを余儀なくさせた。ロイター通信は、ボリス・ジョンソン首相は、中東のパートナーに対し、エネルギー市場の安定の必要性について納得してもらおうとしたが、上手くいかなかったと報じている。
リヤドでの会談前、英国首相は、「世界はロシア産原油を排除する必要がある」と述べ、サウジアラビアとアラブ首長国連邦はそうした目標を実現する上で重要な国際的パートナーとなる可能性があると表明した。しかし、両国はこれまで、原油生産を増加するという米国の提案に反対しており、英国の要請にも応じなかったとロイター通信は指摘する。
報道によれば、サウジアラビアとアラブ首長国連邦は、ロシアの石油供給分の不足を補うことができ、物理的に生産増加が可能な数少ないOPEC加盟国の1つだとされる。しかし、報道によれば、両国は中立的な立場を取り、米国やOPECプラスのパートナーであるロシア政府との関係を維持しようとしているという。
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英国は、ロシアの供給分の代替品を見つけ、2022年末までにロシア産の石油および石油製品の輸入を中止することを大々的に表明している。英国首相と主要な石油輸出国である両国との交渉が成功しなかったことから、現在1バレル100ドル(約1万1870円)前後で推移している石油価格の値下げは実現していない。
通信社「スプートニク」は以前、リビアが5~7年後にはロシア産原油に取って代わることになると表明したことを紹介してる。
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