先にロイター通信が消息筋の証言をもとに報じたところによると、米国政府はトルコが所有するロシア製のS-400ミサイルをウクライナ軍に提供するよう要請したという。米国は現在、世界中にあるロシア製(または旧ソ連製)の地対空ミサイルをウクライナに提供し、対ロシア作戦で使用させることを目指している。
こうした動きについて、ベリンチェク書記長は取材の中で次のように発言した。
米国はトルコに何かを命令する全権を持たない。トルコ政府はいかなる場合においてもロシア製のS-400をウクライナに提供するような決定は下さない。これは政党「祖国」が活動するトルコにおいて不可能である。トルコ政府にそうしたチャンスはない。トルコ政府はそうした要請を耳にすることさえ望まない。この情報は米国の諜報組織による典型的なプロパガンダである。我々は一度ならずこれを体験してきた。繰り返し言うが、これはありえない。そうした圧力でもってトルコを屈服させることは不可能だ。
ロシア製ミサイルS-400の購入は、トルコと米国の関係で躓きの石となっている。米国政府はトルコによるS-400の購入を阻止するため、第五世代の戦闘機F35開発プログラムからトルコを追放すると迫っていた。
先にスロバキアは、米国が同様の兵器を供給する場合、ロシア製の地対空ミサイル「S-300」をウクライナに移管する用意があると表明していた。
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