この研究を行ったのは、山梨大学大学院総合研究部医学域の山縣然太朗教授が率いる研究チーム。
研究者らは今回、日本の子どもの健康と環境を調査するプロジェクトに参加した7万8915組の母子のデータを分析した。その結果、妊婦が消毒液を週に1〜6回使用する場合、生まれてくる子どもの喘息の発症リスクは16%、湿疹の発症リスクが18%高くなることが分かった。
また、毎日消毒液を使用する妊婦の場合、生まれてくる子どもが喘息を発症するリスクは26%、湿疹の発症リスクは29%上昇することが分かった。その一方で、消毒液の使用と食物アレルギーとの間に関係性は認められなかった。
この結果を受けて研究者らは、妊婦が消毒液を使用することは、子どもの喘息や湿疹発症において危険因子になる可能性があると指摘している。研究者らは、消毒液の使用は感染予防において有効な手段であるため、今後はこの研究の再現性とメカニズムについて研究を行う必要があると述べている。
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