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動物の細胞から「食べられる培養肉」 日清と東大が日本で初めて作製

日本の日清食品ホールディングスと東京大学が、動物の肉の細胞を使って培養する「食べられる培養肉」を日本で初めて作り出した。同社がウェブサイトで発表している。
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東京大学と同社は2017年から「培養ステーキ肉」の実用化を目指して研究を進めており、今回作り出した培養肉は、長さ4.5センチ、幅2センチ、厚さ1ミリ、重さが2グラムほどのしゃぶしゃぶ肉状のもの。
日清によると、培養肉の開発は、世界的な人口増加により地球規模で食肉の需要が高まっている状況の中で進められた。食肉の生産には広い土地や大量に飼料が必要になる上、家畜が排出する温室効果ガスの問題など、環境に与える問題も大きい。
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培養肉が大量に作れるようになればこういった問題が解決できる他、厳密な衛生管理で製造できるメリットも生まれる。
NHKによると、3月29日に東京大学で培養肉を試食した研究者は「しっかりとしたかみ応えだった。味はまだ牛肉とは言えないかもしれないが、あっさりとしたうまみ成分がじわっと感じられた」とその味や食感の感想を語った。
東京大学と同社は、2025年3月までに重さ約100グラムの培養ステーキ肉の作製を目指している。
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