連邦議会の議員らがMeta社のマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)に宛てたメールには次のように記されている。
2020年の大統領選直前、Facebookはニューヨーク・ポスト紙に掲載されて波紋を呼んだ記事の拡散を禁止したが、その記事の中ではハンター・バイデンが自らの父親(ジョー・バイデン大統領)の状況と影響力を個人的な目的のために利用していた様が詳細に記されている。そして今、ニューヨーク・タイムズ紙はこの記事が正しいことを立証したことから、我々は自由で公平な社会的ディスコースにFacebookが関与した経緯を調査する。
議員らは同様のメールをTwitter社のパラグ・アグラワルCEOにも送りつけたという。
議員らはハンター氏に関する記事の信憑性は2020年大統領選に極めて大きな影響を与えるに違いないという懸念から、Facebookが記事の拡散を阻止したと判断している。
2020年10月にニューヨーク・ポスト紙はデラウェア州のパソコン修理工場で発見されたハンター氏のノートパソコンから押収されたメールを元にいくつかの記事を作成した。修理会社のオーナーは、ハンター氏が所有していたパソコンのハードディスクをコピーしており、その内容はルドルフ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長(ドナルド・トランプ元大統領の顧問弁護士)の手に渡っていた。ノートパソコンはその後、FBI(連邦捜査局)が押収した。
英紙デイリー・メールが報じたところによると、ノートパソコンに保管されていた写真はハンター氏が麻薬の密輸や売春行為などの犯罪行為に関与していたことを示しているという。
また、ハンター氏はウクライナのガス会社「ブリスマ(Burisma)」で顧問を兼任しており、会社側から月5万ドルの報酬を受け取っていた。ジョー・バイデン大統領のライバルは、父親の影響力をロビー活動に使用していたとみなしている。そのほか、ハンター氏は父親の影響力を行使し、ブリスマ社に対する捜査を進めていたウクライナのヴィクトル・ショーキン検事総長を解任に追いやったとされている。
ジョー・バイデン大統領はこれらの疑惑をすべて否定しているほか、米民主党はロシア政府による捏造と評価している。
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