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ココアに含まれる成分 心血管疾患の死亡リスクを減らす可能性

ココアに含まれる成分が、心血管疾患の死亡リスクを減らす可能性があることが米国の研究で明らかになった。この研究をまとめた論文が、米国臨床栄養学会誌に掲載されている。
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カテキン、アントシアニン、フラバノールなどのポリフェノールは心臓病の発症リスクを低下させる効果があるといわれており、ココアにはこのフラバノールが含まれている。
米ハーバード公衆衛生大学院の研究グループはフラバノールに着目し、この成分と心疾患発症との関係性について研究を行った。
研究グループは、重度の心血管疾患やがんと診断されたことがない59歳以上の男性と64歳以上の女性、合計2万1000人を対象に実験を行った。被験者らはフラバノールのサプリメントを摂取するグループ、マルチビタミン錠を摂取するグループ、両方のサプリメントを摂取するグループ、全く何も摂取しないグループ4つに分けられた。
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研究の結果、これらの成分を摂取、あるいは摂取しなかった場合で心血管疾患の発症に大きな差を見いだすことはできなかったという。しかし、フラバノールを摂取した場合、心血管疾患の死亡リスクは27%低下したことが分かった。また、マルチビタミンは心血管疾患のリスクに大きな影響を及ぼしていなかった。
この研究を率いたハワード・セッソ氏は、「フラバノールのサプリメントが心血管疾患の死亡リスクを低減するかもしれないという有望なシグナルを発見した。心血管に対するフラバノールの効果をより理解するために、さらなる研究を行う必要がある」と述べている。
世界の死因の第一位は心血管系疾患で、推定で毎年1700万人が亡くなっている。
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