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小惑星が衝突? 研究者が火星表面に真新しい衝突跡を発見

火星の周回軌道から同惑星を調査・探索するNASA(米航空宇宙局)の多目的探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」に搭載されたHiRISE高解像度カメラが、火星の表面に小惑星または巨大隕石の衝突跡を記録した。この痕跡は比較的真新しいものと考えられている。米アリゾナ大学のサイト「HiRISE Operations Center」で発表された。
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同大学の画像解析の専門家グループは、この衝突は宇宙の時間の経過からはごく最近のものと考えられ、2006年2月から2014年3月の間に発生した可能性が高いと指摘した。写真のエリアはおよそ5キロとされる。 この落下により形成されたクレーターの周辺では、放出された物質によって作られた光条をはっきり目にすることができる。
火星のほぼ全面がクレーターで覆われている。NASAによると、火星表面にはクレーターの衝突跡が25万カ所以上あり、そのサイズは、アリゾナ州のバリンジャー・クレーターと同じサイズで、直径1219メートル、深さ229メートルとなる。直径5キロ以上のクレーターは4万3000カ所以上存在する。
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一方、地球で確認されているクレーターの衝突跡は約120カ所でしかない。これは、何億年もの間、地表のさまざまな部分が溶岩で覆われていたためか、地殻変動が生じたため、または、水や空気の侵食の影響を受けたことに関連している。火星は、地質学的な観点からは完全に死んだ惑星というわけではなく、地震が頻繁に発生している。しかし、火星の活動を地球と比較することはできない。現在、火星には新しいクレーターを隠すようなものは基本的に存在せず、そのため、真新しいクレーターは数百万年にわたり目にすることができると考えられている。
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