今回確認された火山性地震は火星のケルベロス・フォッサの地表の下で起きており、研究者らはこれまでに知られていなかった47件の地震活動を発見した。
研究者らは、火星の火山活動によって地震が繰り返し起きているとみており、火星探査機「インサイト」から得られたデータから、地殻とコアの間にあるマントルのマグマが今も活動しており、これが地殻変動を引き起こしていることが分かったという。
この研究を行ったフルボイエ・トゥカルチッチ氏は、「火星の地震活動は、マントル内で対流が起きているかどうかを間接的に知るのに役立つ。もし対流が起こっているとすれば、火星の磁場の形成を妨げる現象には別の理由があるはずだ」と説明している。
トゥカルチッチ氏によると、地球上の生物は、磁場があるおかげで生存できる。この磁場はマントル内の対流によって発生する。しかし、火星の磁場が消失しているとみられているため、対流の有無に関する研究は今後の火星探査や火星の植民計画に役立つと同氏は指摘している。
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