NATO拡大は正しい決断=ビル・クリントン氏 ロシアの反対や専門家の忠告に反して

ビル・クリントン元米大統領は、アトランティック誌のインタビューで、NATO(北大西洋条約機構)拡大について、ロシアの反対や専門家たちの忠告に反し、これまで通り正しい決断だと考えていることを明かにした。
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ビル・クリントン氏はインタビューで「最近、NATO拡大はロシアを挑発し、結果的にウラジーミル・プーチン氏のウクライナ侵攻の基礎を築いたとして複数の分野で批判された。(しかし)私はこれまで通り、拡大の決定は正しいものだったと考えている」と述べた
なおビル・クリントン氏は、同氏がNATO拡大を提案したとき、大勢の識者たちは反対姿勢を堅持していたと指摘した。米国の伝説的外交官の故・ジョージ・ケナン氏は、ベルリンの壁崩壊ワルシャワ条約機構の解体に伴いNATOは不要になったと主張していた。
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ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニスト、トーマス・フリードマン氏は「ロシアはNATO拡大によって屈辱を覚えたり、追い詰められていると感じるだろう。共産主義統治の過去数年間の経済的弱さから立て直しを行うとき、我われはおそろしい反応を目にするだろう」と述べた。
ビル・クリントン氏は、次のように述べた。
「紛争が再発する可能があることは理解していた。しかし、私の考えでは、それが起こるかどうかについて、NATOに左右される度合いはより低く、ロシアが民主主義国家でありつづけ、21世紀に大国とみなされるかどうかに左右される度合いのほうがより大きかった」
またビル・クリントン氏は「この間ずっと、我われはロシア加入のためにNATOの扉を開けておいた」ことを、ロシアの初代大統領ボリス・エリツィン氏、そして、その後はエリツィン氏の後継者のプーチン氏に述べたと強調した。
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