松野官房長官は、「わが国の漁業活動に関わる権益維持、確保のために行う。交渉に全力を尽くしてまいりたい」と述べた。
サケマス交渉は日本が対露制裁を発動する中で開始されたため、日本側は、合意に至るかどうかは不明と考えており、交渉の時期も決まっていない。例年は、日本の漁師が4月10日までに漁を開始できるよう、春に交渉が行われてきた。
今回の交渉のテーマは日本の排他的経済水域でのサケマスの漁獲割り当て。魚は国際法上、それが生まれた領域の国に権利があり、ロシア連邦の河川で産卵したサケ科魚類はロシアに権利がある、このため日本はロシアと漁獲枠と日本がロシアに支払う金額について交渉で取り決めないうちは、漁獲を開始できない。
日本は年間62,000トンのサケマスを捕獲しており、そのうちロシアとの交渉で得る割り当て分は2050トン。これが漁獲高全体に占める割合は小さいものの、日本はこの交渉の行方や決裂が、日本が権利を主張するハボマイ(歯舞)諸島周辺のコンブ漁など、他の3つの交渉に悪影響を与えることを懸念している。
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